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早期食道癌診断勉強会 特別講演

今日の早期食道癌勉強会は
最終月ということもあって、東海大学の今井裕教授をお迎えしての特別講演

食道癌の食道造影検査っていう、むか~しからやられてきたバリウムをつかった
食道表在癌の精密診断のお話しでございました。

元々ケン三郎が2月にとある診断の勉強会でご一緒し
その内容のすばらしさに感銘をうけ

これは是非勉強会に参加している先生方にも是非、とおもって
年末の講演におこしいただこうということで始まったプロジェクトでございまして

仕事の合間を縫って講演を拝聴いたしました。

レントゲンの撮影

昔は背骨をずらして撮影していたけど
今は撮影装置のお陰で病変の正面像、側面像を正確にとらえることができ

なかなか0-Ⅱbや0-Ⅱcの浅いものは撮影が難しいのですが
今井教授いわく、
「しょうゆのしみ」のような淡い陰影斑
をとらえることで、ほぼ100%食道表在癌をレントゲンで撮影することが
可能という

深達度が深くなれば、顆粒や結節、細かい粒が大きな粒になり不整になり

正面像、側面像から深達度を推測する

伸展不良、硬化像

バリウムと空気で二重造影になった
美しい画像が病変の性格を捉え、その写真が物語る、病気の進み具合。

拡大内視鏡やNBIが持てはやされる時代ではありますが、
最初から手術を勧める症例にはケン三郎の施設でも、必ず造影検査を行っています。

デジタル画像で写真をとるときは
骨が白く映るネガと
骨が黒く映るボジ画像の2つがあり

表在癌を映し出す時には骨が黒くなる「ホネグロポジ」が見やすいのだそう。

バレット食道癌の造影は
頭をさげて、ねかせたあと、胃から造影剤が逆流してくるところをすこし
体を起こしながら捉えて写真をとるのがいいのだそう(おばあちゃんの知恵袋のようなもの)

バレット粘膜は、扁平上皮と違い、網の目の像がでてまいります

さて、食道癌には扁平上皮癌だけでなく、
腺扁平上皮癌、腺様嚢胞癌、類基底細胞癌、神経内分泌細胞癌、癌肉腫、など特殊型の食道癌も
ございます。

これを造影検査の画像で一遍にみることはそうございません。

「かなり数が少ない」+「きちんと食道造影検査を取って記録している」必要があり
長年にわたる、症例のつみかさね、まさに「東海大ならでは」の画像集

「腺様嚢胞癌はうちでも2例しかありません」
貴重すぎます、つるっとした円形隆起で中心に浅いバリウムの貯まり Delleがあります
こういう写真なんだなあ

「バザロイド」
ちいさくて、たちあがりはなだらかで、ごつごつとした塊状のものが表面を形成

「小細胞癌」
たちあがり急峻、辺縁はつるっつ、真ん中に陥凹

「癌肉腫」と「メラノーマ」は内腔に発育する形状をとります。

メラノーマ:亜有茎性の隆起
癌肉腫 :ヘッドのでかい0-1p


と次々に写真がでてきて、、、一気に勉強。

CTでの大動脈浸潤の有無の話に

最後はAIの話。

放射線科でももちろん、これを取り組む試みがスタートしているとのことで

CTとかMRI、病理とか、人間がよむと時間がかかるけどもAIならあっというま。

AI:回答が単純、客観的、つかれない、時にとんでもないまちがいをする、思考回路を解説できない
人間:回答が複雑、主観的、つかれる、ヒューマンエラーがある、思考回路を解説できる

という違いがあり

おそらく、医師の寿命を延ばすことができるだろう

しかし、それだけにたよるわけにもいかないので

人間は人間で、経験をつみ、なぜそうなのかを考える、あるいはほかの言葉で置き換える、などして
修練は必要

重みのあるお言葉を頂いて
大変勉強になりました。

若い先生も是非また来年、早期食道癌診断勉強会へお越しください。





by kenzaburou41 | 2018-12-24 15:39 | 早期食道癌診断勉強会 | Comments(0)
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