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高位吻合の難しさ

頸部食道癌の下咽頭浸潤

昔なら何も気にせず咽喉食摘だったのが

なるべく声を残しましょうと

術式を検討した結果。

下咽頭後壁側だったら手術できってつなぐことが可能とわかり

沢山の患者さんが声をのこしかつ、癌を治す手術も並行してやってきて。

声が残せた、有り難い

と感謝される。

しかしのどのすぐ入り口に胃管があって、容易にこれが逆流しやすい
となると

よっぽど食生活や、逆流しない姿勢に気を配る必要があり

誤嚥性肺炎を起こしやすい

という問題がある。

若い人はまだしも

タバコをぷかぷか吸ってきて、肺に余力がない方だと
肺炎が致命的にもなりかねず。

絶食、抗生剤、熱が下がって食事再開、また熱が出て絶食、抗生剤、、、
を繰り返すこともしばし。

じゃあやっぱり声もとって気道と食事の通り道は分断するほうがいい?

っていうとやっぱり声は残したいっていう方がおおいわけで。

だったら最初からケモラジかというと。
うまくいけばいいけど、ぶり返したらまず声は残せない。

手術、ケモラジ、一長一短ありまして

一つ一つ学習しつつ、ベスト、ベターな治療法を手探りで。

手術うまくならなきゃ~





by kenzaburou41 | 2019-09-06 22:35 | 手術の合併症の話 | Comments(0)
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