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食道癌抗がん剤治療後の瘢痕狭窄

進行食道がんで抗がん剤治療始めました、

うんと良く効いたんですけどきゅっと食道が細くなって
食事がとれなくなった

って方が時々いらっしゃって。

もう内視鏡も通過しない、たべるのはあきらめて

でも抗がん剤は効いてるからつづけましょう

もしかしたら全国にそういう方いるかもしれません

このブログにもそういう患者さんからお便りがあって
いやそれは一回こっちで見て拡げられるならやってみるから
と来てもらって

じつはまる2年食事をとってません、、なんてこともあって
ビックリ。

え~なんとかしてあげましょうよ

抗がん剤でできた瘢痕狭窄は、内視鏡から高周波ナイフをそーっとすすめ
瘢痕組織をカッティングしてそこからすこしづつ穴を掘るような
形でスペースをつくります。

ある程度進んで向こうかわの食道がみえたらしめたもの

細径内視鏡が通過できなくても、ここまでくれば少し拡げれば
道が開きます。

ガイドワイヤーを通し、サバリーの一番細い7mmを
通します ここまでは口から内視鏡。

苦しかったでしょう、口から内視鏡

こっからは鼻からですよと鼻にいれかえ

内視鏡通過可能に。

これができるのと できないのでは大きな違いで。

放射線治療に入る前に、PEG作りたい方。

「先生、こないだ通過障害があって、内視鏡とおらなくてPEGも
つくれませんでした」っていうんで

いや、ちょっと、ここ癌が進行して狭いわけじゃないから
瘢痕の所を切ってみたらいけるんじゃない?

え?そんなことできるんですか?

まあトライしてみようよ

恐る恐る穴を掘り進めて、向こうが見えない所から
すこし光が見えて、あれ食道でいいよな、外じゃないよな、
食道だよな、、多分周りもがちがちだから、穿孔しても大きく広がらないと
思うんだよね

って長年の経験を駆使しまして

無事開通。

ふ~よかった、、、これこそ低侵襲!

瘢痕狭窄みたらちょっと頑張って攻めてみましょう

穴があいたらごめんなさい、でもこのまま食えないよりか、食えるほうがいいでしょ?


いい仕事しました~

コロナだけじゃないぞ~俺たちもいるぞ~




by kenzaburou41 | 2020-06-24 21:39 | 放射線治療 | Comments(0)
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