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食道癌術後の下咽頭がん

60歳代の女性からお便り

わたしは食道癌術後に下咽頭がんになり、化学放射線治療で寛解しております。
臓器を温存できる点では放射線治療は優れていると思います。
見つかった時に先に手術をしてもらえればよかったのですが
放射線治療は晩期後遺症が大変なようなのでそこが課題でしょうか?


とのこと。

食道癌が治った、ホッとした、5年経った

あるいは1〜2年すぎて落ち着いている

と思っても「重複癌」は大きな問題です。

特に下咽頭がんは食道のすぐ上にありますので、解剖学的には
ちょっと違いますけど「ほぼ食道」
と思ってよいでしょう

ですので必ずこまめに咽頭と再建した胃に新しいがんができないかを
内視鏡でチェックしてもらいましょう。

咽頭に関しては放射線をつかわなくても内視鏡で切除する治療が
だいぶ普及してきました。

これまでは放射線治療が標準治療でしたが
今は違います。

表在がんなら内視鏡治療で声を残して+必要なときに放射線治療を取っておく
という選択肢があります。放射線治療も声が残せますが、その後唾液がでない
味がしない、虫歯になりやすい、嚥下がしにくくなる、入り口が狭くなって飲みにくい
などの後遺症がずっと続くといいます。

ですので基本は「早期発見」

内視鏡による定期検査は病院からもうこなくていいでしょう
と言われても近所で永久に受け続けましょう










by kenzaburou41 | 2021-04-18 22:36 | 他臓器重複癌 | Comments(0)
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