60代の女性からお便りいただきました。
内視鏡手術は複数回対応できるのでしょうか?
はい。
手術/放射線治療は1回しかできませんけど
内視鏡治療は、ドリカムじゃないけど
何度でも何度でも何度でも何度でも
できたのが浅ければ適応になります。
しかし問題もありまして、傷がたくさんつくと狭くなります。
その狭くなったおしり側にまた新しい癌ができたりすると
今度は太い内視鏡が入りにくくなったりして
綺麗にとりきれない
ってこともおきますし
まだ癌をきりとったすぐ近くにできると、
傷のせいでうまく粘膜下層が剥がれにくくなる
そういう問題もございます。
ですので内視鏡でとった〜さあ、また飲めるぞ
じゃなくて、酒をなるべくへらして次にできるかもしれないという
リスクを減らしていただく
医療者としてはそう思います。
しかしぴたっとやめても、癌が出てくる方もいらっしゃるので
「なんだ、やめたのに出てくるじゃねえか、
なんか損した気分だよ先生」
そう言われましても、、、
まあ狭くなっても細い経鼻内視鏡からもESDはできますし
最終手段してはAPCもあります。
ですので、食道がん、早期の段階でみつかれば
なんとか食道を残す方法がございます。
しかし一旦みつかったら食道をいたわりつつ
親にせっかくいただいた食道を大事に扱っていただければ幸いにございます。
4月は食道癌啓発月間でございます。4月29日はYou tubeでシンポジウム配信しますんで
もしよければご覧くださいな