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JCOG1510 A群

術前抗がん剤+手術=B群

根治的化学放射線治療=A群

2つの選択肢がありまして。

このJCOG1510に参加する対象のかたは
がんが進行して食道のまわりの気管や気管支、大動脈にはいりこんでいる(もしくははいりこんでるかもしれない)
および
リンパ節にもひろがっていて手術でとりきれないかた
が対象になります。

こうしたかたの治療は、抗がん剤+放射線治療をくみあわせた治療が標準的な治療ですが
これまでの研究成果では治療をうけて五年たって生きている方は100人中20人(20%)
です。あなたがその20人にはいるかは、わかりませんが、すごくよく効くかたもいらっしゃいます。

放射線治療は6週間、平日月曜~金曜日まで週5回、放射線を患部にあてて治療します。

放射線治療だけなら最初はほとんど症状もありませんが
放射線治療と一緒に抗がん剤をはじめるので、
治療開始後に抗がん剤による副作用がでてきます。

放射線治療は、治療開始からしばらくして食道炎、潰瘍をつくり、のみこむといたくなったりで
なかなか食事がたべられないという時期がしばらく、治療後2週間くらいまでつづきます。
ひとによっては、せっかく治療したのになかなか食事ができないかたもいらっしゃいます。

放射線をあてたところは皮膚がやけどをおこし、赤くはれたり、かゆくなったりします。
また放射線をあてたところは、汗がまったくでなくなり一生その影響がのこります。

放射線治療は治療後しばらくしてから後遺症がでるのも特徴です。
肺炎(せきや熱、呼吸苦)、心のう水貯留、胸水がたまる といったことが
あとから生じることがあります。

費用ですが
抗がん剤と放射線治療を1週間の入院でおこなうと、3割負担で8-10万円
すべての治療を入院でおこなうと50-60万円(3割負担)です
それだけですむかたは2割しかいませんので8割のかたは
その後になんらかの治療が必要になります。

がんが切除できないまま>>追加の抗がん剤を受け続ける=1回の入院で4-5万(3割負担)×○○回

がんがちいさくなり、リンパ節転移がきえたように見える>>PDT、ESD 2-5万円

がんがちいさくなって切除可能、内視鏡治療の対象ではない>>救済手術 70万円

ということでケモラジ+サルベージ手術となりますと、
3割負担といっても120-130万円くらいかかります。

一方
B群は3回抗がん剤をうけると21-24万円、すごくよく効いてとりきれる
と判断されてその後に手術となりますと70万円、あわせて91~94万円

抗がん剤きいたけど、やっぱりとりきれない、手術できないとなると
放射線治療になりますので71-84万、さらにさらに
治療がつづき、、体力もお金も必要で。。

B群をえらんでもA群より成績がいいかどうかはわかっていません。
ですので私は標準的な治療をうけたいです。という方はA

どちらでもかまいません>>JCOG1510試験に参加してください

結局のところ、抗がん剤がどのくらいきくのか、手術できそうになるのか、
放射線治療でがんがきえるのか? を治療前に予測できないので
抗がん剤、放射線治療、手術3つをすべてつかいきると100万円以上
このほかに入院費、食事代、薬代などもかかります。

そんなとき

まさかのときのためにがん保険。ってここで保険のサイトに飛んだら
ケン三郎、金もらってんな?

となるのでやめときます。

そんなにお金かかるのか、、こまったな。という方

日本には「高額療養費制度」という制度があります。
いっぱい医療費をはらったときは、あとから払い戻しされる制度が
ありますので、病院の医療支援室でご相談ください。





by kenzaburou41 | 2022-01-22 17:12 | JCOG1510 | Comments(0)
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