JCOG1109の結果をうけて
日本食道学会から早速以下のコメントがでました。
【術前ドセタキセル+シスプラチン+5-FU 療法】ガイドライン委員会は、以下の根拠から、食道癌の術前治療としてドセタキセル+シスプラチン+5-FU療法を行うことを強く推奨 (エビデンスの強さ A) する。
① JCOG1109 試験(NExT)において、術前化学療法の標準治療とされてきたシスプラチン+5-FU 療法に対し、術前ドセタキセル+シスプラチン+5-FU 療法に関する全生存期間の優越性が証明された
② JCOG1109 試験(NExT)において、術前化学療法の標準治療とされてきたシスプラチン+5-FU 療法に対し、術前シスプラチン+5-FU+放射線療法に関する全生存期間の優越性が証明できなかった
JCOG1109 試験は、75 歳までの症例が適応であり、また、多くの食道癌患者を扱う JCOG 参加施設を対象とした臨床試験であることを鑑み、DCF 併用療法の有害反応を熟知し、その予防や対応を十分に経験している施設での治療が推奨されるが、高齢者や併存症などで 3 剤併用化学療法のリスクが高いと想定される症例や、3 剤併用化学療法の管理に懸念のある場合には、従来のシスプラチン+5-FU の 2 剤による術前化学療法も選択肢となり得る。
また、borderline resectable(T3 から T4)である症例に対する術前化学放射線療法の意義が否定されたわけではなく、症例に応じて照射を加味した術前治療も考慮される
術前療法の推奨レジメンcStage II,III 食道癌に対して手術療法を中心とした治療を行う場合,術前化学療法,術前化学放射線療法のどちらを推奨するか?
cStage II,III 食道癌に対して手術療法を中心とした治療を行う場合、ドセタキセル+シスプラチン+5-FU3 剤併用術前化学療法を強く推奨する(合意率 84%[21/25]、エビデンスの強さ A)
FPからDCFの時代へ。 さらにNIVO+FP・・うーん