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世界初!

東京医科歯科大は7日、難病の潰瘍(かいよう)性大腸炎の患者に、患者の腸から採取した組織を使って「腸上皮オルガノイド」と呼ばれるミニ臓器を作り、それを腸に移植することに成功したと発表した。一部の患者で難しかった完治につながる可能性がある成果という。 再生医療の一つで、移植した腸上皮オルガノイドは、粘膜を修復することが期待されている。この日に記者会見した研究チームの岡本隆一・東京医科歯科大教授(消化器内科)は「他の臓器を含め、オルガノイドを治療目的で世界で初めて移植できた」と話した。 潰瘍性大腸炎は、血便を伴う下痢や腹痛を起こす。国内に22万人以上の患者がいると推計される。安倍晋三元首相はこの病気で2度首相の座を退いた。薬を使って炎症を抑える治療がされているものの、3~4割の患者は治りにくい潰瘍ができ、症状が長引いていた。 そこで研究チームは、潰瘍ができた患者1人の大腸の健全な部分から、粘膜組織を採取した。 この組織から、腸の組織になる能力を持つ「腸上皮幹細胞」を分離して培養。腸上皮細胞や、さまざまな組織に分化できる「幹細胞」などが複数集まった100~200マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の球状のオルガノイドを作製した。 このオルガノイドを含む液体200マイクロリットルを、内視鏡を使い患者の潰瘍部分に移植した。 患者は、術後1日で退院し、外来で診察を受けている。今のところ、経過は順調という。今後は、内視鏡などを使い、腸の粘膜の再生具合などを調べる。オルガノイドが腸の上皮に変化して正常に機能するようになれば、完治する可能性があるという。 今後、1年半でさらに7人への移植を目指す。岡本教授は「患者の腸から採取した幹細胞を使うことで、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使うよりも安全性が高いと考えている。採取した細胞の培養や内視鏡での移植技術が他の病院でも容易にできるようになれば、一般に広く行われる治療になる可能性がある」と述べた。 研究チームは、小腸や大腸の粘膜に慢性的な炎症が起きる別の難病「クローン病」など、消化管の難病への応用も目指している。世界的には、肝臓など別の臓器でもオルガノイドの移植に関する研究が進む


世界初だって〜

by kenzaburou41 | 2022-07-07 22:12 | ひとり言 | Comments(0)
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