【アルコール関連問題啓発週間】毎年、11月10日から16日はアルコール関連問題啓発週間です。厚生労働省、内閣府、法務省、国税庁、文部科学省、警察庁、国土交通省では、この週間に合わせて様々な普及啓発活動を行っています。令和4年度のアルコール関連問題普及啓発週間のポスターのテーマは「女性と飲酒」としています。 【女性の飲酒をテーマとした理由】アルコール健康障害対策推進基本計画(第2期)(以下「基本計画」といいます。)では、“生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合”の減少を目標にしていますが、「国民健康・栄養調査」によれば、生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合について、男性は平成22年と令和元年で比較すると15.3%から14.9%と横ばいですが、女性は7.5%から9.1%と有意に増加しています。このため、女性の飲酒問題に関する総合的な取組が求められています。また、基本計画では、飲酒すべきではない方、女性の方、若年の方、高齢の方等に対してそれぞれの対象に応じた飲酒に伴うリスクをお伝えすることとされています。 【女性特有の飲酒のリスク等】ぽちっとな女性の飲酒について考える上で、まずは、“生活習慣病のリスクを高める飲酒量”を知っていただきたいと考えています。健康日本21(第二次)では、“生活習慣病のリスクを高める飲酒量”について男性では純アルコールで1日当たり40g以上、女性では20g以上とされています。(一般的に男性と比較して女性はアルコールを分解する力が弱いと言われています。また、性別だけでなく、体質や体格、年齢などもアルコールを分解する力に影響を及ぼします。)純アルコール20gとは、具体的には、ワイン(約12~15%)でグラス1杯、ビール(5%)で中ジョッキ1杯、缶酎ハイ(7%)350mlで1本程度の量が目安になります。(参考)お酒に含まれている純アルコール量の計算方法含有純アルコール(g)=容量(ml)×アルコール度数(%)/100×アルコールの比重(0.8) アルコールと発がんのリスクの関係については、アルコールの摂取が口腔・咽頭・喉頭・食道・肝臓・大腸と女性の乳房のがんのリスクを高めることが知られています。
特に、女性と関係の深い乳がんに関しては、閉経前乳がんについて、1日当たりの飲酒量が0gの人と比べ、1日当たりの飲酒量23g以上の人の場合は、乳がんのリスクが1.74倍高くなり、飲酒の頻度や量がともに増加すればするほど罹患リスクが高くなる傾向があると報告されています。一方で、閉経後乳がんについては、飲酒頻度、飲酒量ともに乳がんリスクとの有意な関連は認められなかったと報告されています。(数値等は令和3年の調査による。)(参考)国立研究開発法人国立がん研究センター がん対策研究所予防関連プロジェクト日本人における飲酒と乳がんリスク(https://epi.ncc.go.jp/can_prev/evaluation/8652.html) なお、アルコールの関連問題としては、多量飲酒、未成年者の飲酒、妊婦の飲酒等の不適切な飲酒の影響による心身の健康障害(アルコール依存症や肝臓機能障害、発がんのリスクの上昇等)や飲酒運転、暴力、虐待、自殺等が知られています。
もうすぐ終わっちゃうけど
女性と食道癌。 リスクの高いかたは
男性より若い年齢で食道癌になります。 50歳で一度内視鏡検診をうけましょう。