人気ブログランキング | 話題のタグを見る

食道造影検査


食道癌の治療前の検査で
内視鏡検査と共に大事な検査として「食道造影」がございます。

これはバリウムを飲んでもらい、空気で食道を膨らませて
食道の壁にバリウムを薄く塗って空気とのコントラストで
病気のでこぼこ、

あるいは狭窄の程度

膨らみ具合

病気の高さ、のどや胃との位置関係

を把握するための大事な検査でございます。↓
食道造影検査_b0180148_11313988.jpg














内視鏡で明らかにこれは浅い、ESDで全然よかろう
というものはバリウム検査はしないことがおおいですが

お、これちょっと心配かも、、
転移が起きるMM入ってるんじゃ、、あるいはSMにはいってて
最初から手術ケモラジ選んだほうがいいんじゃないか

つーばあいも超音波内視鏡(EUS)=断層画像で深達度を評価する方法
とならんで粘膜下層の
深い所にあるかどうかの検査としてひじょーに重要です。

病気を正面からとった写真と
側面からとった写真で評価をします

正面ではバリウムをのっけて
バリウムが濃く溜まっているか(凹がおおきい)
バリウムを大きくはじいているか(凸がおおきい)
この大きさによって深さを推測します>けどなかなかこれは難しい

側面ではふつうのとことくらべて
「食道がちゃんと拡がってるか」
で評価します。

向かって左が正面像、右が側面像です。

左の正面像では〇のところに病気があります え、どこ??

はい、素人がみてわかんないときは 表在性の病気です。
これが明らかに異常がわかるときは進行性の病気です。

右の側面像、線をつけたところがすこーしふくらみが悪くなっています

まるくやんわり、他のとことかわりないときは、ESDの良い適応ですが

すこーし直線的になってるときは、粘膜筋板といって転移が始まるところ
に影響でてるかもしれませんので

「超特急で内視鏡治療をまず選択」

となります。

超音波内視鏡 とならんで食道専門家が身に着けておきたい技術の一つです





by kenzaburou41 | 2022-12-18 11:46 | 診断の達人たち | Comments(0)
<< 食道外科と内視鏡 348回早期食道癌診断勉強会 >>