「慢性アルコール性食道炎」に特徴的な画像
食道の病名の中でよく知られている2大疾患は
「逆流性食道炎」と「食道癌」です。
かたほうの「逆流性食道炎」は良性疾患のメジャー
胸やけや酸っぱいのが上がってきたり、のどの違和感や咳の
原因となったり症状になやむかたもいてお薬もそれにあわせて
いろいろなものが開発されて、研究もさかん。
「食道癌」もみなさんご存じ、放置すると食道がつまって
食事は通らない、声はかすれる、体重が減る、転移する、、、
これも手術や内視鏡治療、抗がん剤に放射線、免疫チェックポイント阻害剤
とさまざまな治療法が開発され、研究もさかん。
予防的な治療としては
ピロリ菌の除菌>ピロリがいなくなる>胃炎が改善>放置するより胃癌ができにくくなる
ということでピロリ除菌しましょう
という流れが存在し、ピロリ胃炎に対する除菌治療を国が認めてから
著しく胃癌が減ってきています。
じゃあ食道がんも予防できるんじゃないか
一度食道癌が出来た人が内視鏡治療で治療できて、そのあとに
禁酒すると次の食道癌が出来にくくなることが証明されました、だからお酒を辞めましょう
>いやあ、、やめられねえっす
←これは本人のお酒との向き合い方、考えがあってまあ自己責任
でも「これから食道癌になりそうな人」は
内視鏡で我々専門家がみたらわかるのに
実は十分に歯止めをかけてこなかったんじゃないか?
という反省。
もっと積極的に介入すべきだし
なんだ、知っていれば40歳でお酒をひかえてたのに、、、 でなかろうか・・・
病名がついてないから、その流れにのらない。
なので 内視鏡でこういう所見があると
「お酒による危険信号ですよ」
「リーチかかってますよ」
アルコールの20年以上の習慣飲酒あり、
フラッシャーで食道癌になってない40代、50代の方
日本人の食道癌ができやすいのは胸部中部、下部食道で
左の気管支の圧排部よりも手前の胸部上部食道からすでに
「全周性の血管透見不良」
「粘膜の白濁」
「領域性のないA血管増生」
「0,5%ヨードで10個以上のまだら不染」 (定義案)
あなたは慢性アルコール性食道炎です!
と伝える
「たぶんこのままでいくと5年以内に食道癌が生じるでしょう」
憶測にすぎんけども、どこかで歯止めをかけにゃいかん
とくに食道癌になる可能性が高い人たちによびかけなければ。。
で、それがどこの内視鏡の結果説明の場で反映されるべし
がん検診もそうあるべき。食道癌リスクのあるかたにはバリウムより内視鏡を薦める
治療:お酒を控える、辞める
うーん、、、ここになにか食道粘膜がきれいになるお薬なんか
開発しちゃったらいいのかもしれんけど
歯がきれいになる
胃がきれいになる
食道はどうだ??
アルロイドG?
毎日アルG飲み続けたら、慢性アルコール性食道炎は改善するか?
クリニカルクエッションでました~
とにもかくにも今年はこの「慢性アルコール性食道炎」
について講演で話してみようっと