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病理の確認

患者さんからの質問で
内視鏡切除できれいにとりきれた
のになんで局所再発するの?

病理ってどのくらい信じれるもの?

ていう質問をいただきまして

病理ってのは「とってきたもの」を評価します

とってきたくしゃくしゃの検体をピンで広げて引き延ばし
ホルマリンに漬けて
ESD検体だと2mm間隔で短冊状に切っていき
それをガラスに張り付けて断面の深さを見ていきます

間隔がせまければ狭いほどその病気の全体像がつかみやすく
たとえば2mmでなく、5mm間隔できった場合には、
一番深い所を実際には切っていない、という可能性もでてくるので
いかに実体に迫れるか?というのは限界もあります。

水平方向と垂直方向、つまりきった端のところと深い所の底に
癌がなければ「きれいにとりきれた」

と判断しますが

じゃあそのすぐそばに、癌ではないけど癌とにたように
障害を受けたところが残っている、と考えるのが普通ですので
そこがだんだん育つと

「きれいにきりとったはずなのに、また近くにでてきた」

ということになりまして

再発した、と心配される という状況です。

そんなのもっと大きく切ってくれればいいじゃない
と思うかもしれませんけど
横に大きく切りすぎると今度は食道が狭くなり
食事が通りにくくなる、という問題もあり

必要最低限の切除をしている所がほとんど
だと思います。

一度切除した場所の近くにまた癌が出来た場合は
次のESDが少しやりにくくなりますが
切れない事は稀で、どうしても切れない場合はAPC
といって表面を電気で焼いてはがす方法もあります。

ESDした病理検体が水平陽性で帰ってきた

これもEPーLPMの深さなら全く問題ありません

だって周りに沢山予備軍がある中を切ってくるんですから
そういう評価になるのもわかる話で

水平陽性だから追加で放射線治療しよう、手術しよう、はやりすぎです。

定期的にチェックして、またそこにでてきたら内視鏡治療を
行う でほぼ問題なし

患者さんにできることは「再発を心配するならお酒を減らしましょう」

でございます。







by kenzaburou41 | 2023-12-30 22:32 | ケン三郎に聞く質問コーナー | Comments(0)
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