プロバイオティクスは、抗生物質(antibiotics)に対比する言葉で、その起源は、生物間の共生関係(probiosis)を意味する。
プロバイオティクスは、腸管内の善玉菌を増やして腸内細菌のバランスを保ち、健康な体を作ることを目的としており、1989年に「腸内細菌のバランスを改善することにより、宿主に有益な作用をもたらす生きた微生物」と定義されたが、1992年になって、「1種類または混合培養の細菌で、動物やヒトに投与されると内在性細菌叢の性質を改善することにより、宿主に好影響を与えるもの」との案も出された。さらに、1998年に「適正な量を摂取したときに、宿主に有用な作用を示す生菌体」と定義され、現在広く使われている。
腸管内には数100種類、100兆個もの細菌がすみついている。この腸管内には、乳酸菌やビフィズス菌に代表される健康に良い善玉菌と、腐敗や発ガン関連物質を生み出すウェルシュ菌に代表される健康に有害な悪玉菌が存在する。これら2種類の細菌バランスが人間の健康状態を左右している。
悪玉菌が増えると有害物質・ガスをつくり、それが体内に吸収され、肝機能障害、便秘、下痢などの原因となる。それが長期にわたると、免疫力が低下し、病原菌へ感染する可能性が増え、発ガン物質の生産を促す。いったん減少した善玉菌を腸管内で増加させることは難しい。そこで外部の善玉菌を送り込む方法がとられ、これがプロバイオティクスである。
善玉菌の代表としての乳酸菌は、グラム陽性菌でカタラーゼ陰性、芽胞形成(-)、酸素の少ない環境を好み、ブドウ糖を発酵して50%以上の乳酸を生成する細菌である。一方、ビフィズス菌は、F-6-リン酸経路を介してブドウ糖から酢酸とL型乳酸を生成する。
乳酸菌とビフィズス菌が ゼンダマンか~
ぽちっとな