夏の大質問コーナー
ESD後の追加治療でどの治療を選ぶのがいいでしょうか?
との相談ですが
ガイドラインでは MMかつ脈管侵襲陽性、もしくはSMだった場合に
手術やケモラジに耐えられそうな方には追加治療をすすめられます。
経過観察群はESD後何も治療しなかった場合の転移再発率
手術群は追加治療で手術を受けた場合の転移再発率
CRT群は追加治療でケモラジを受けた場合の転移再発率です。
こうしてみますとMM,SM1,SM2 脈管侵襲陽性でケモラジを選択した場合
15%、18%、28%と深達度に応じて転移リスクが高まりますが
もともとMM、SM1,SM2の転移頻度が約10%、20%、50%ですから
正直、あんまり制御できてないようにも見えます。
一方手術を受けた場合は飛んでる可能性のあるリンパ節を体の外に取り出して
きますので、ほんとに転移してたかどうか病理で見てわかりますし。さらに
手術後の転移再発率は5%、0%、0%ですから結果をみるとケモラジよりも
癌の制御はかなりよさそうに見えます。ただし、手術の場合は術後合併症や
退院してもその後に体力がおちて肺炎になりやすくなったりの問題があります。
なので若くて元気であと10年は最低でも長生きしたい、という方は手術を
お勧めしています。
ESD後の転移再発の多くは通院していても遠隔に飛んで見つかる事が多く、
その時点でステージが進んでいて救済が難しい
=その後、いずれ食道癌で死亡するリスクがある
(全員ではありませんが)
のでメリットデメリットを考えつつ選択する、ことになります。
ESD後に薬物治療や抗がん剤を行う、というのは将来的に検討項目
かもしれませんが、積極的にうちはそうしています、という施設は
あるのでしょうか。うちではやっておりません。
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