カテゴリ:手術後のアフターケア( 53 )

術後に食べるとまずいもの・・・

お便り有難うございます。

術後に食べるとよくないもの。

主食(炭水化物)を控えてまずは吸収のゆっくりしたたんぱく質、脂肪分を多めに
おかずを中心に

きのこ、わかめ、しめじ 等の消化の悪い物はさける

麺類はつるつると入るのでまずは難易度高い

熱い物、辛いものは食道炎を悪化させるのであまり良くない

夜食は厳禁

間食にちいさなおにぎり、おせんべい、スナック菓子を食べる

一杯一度に食べない(一回の量は半分くらいに抑える)

でしょうか

吻合部の大きさはだいたい15~20mmくらいに落ち着くと
おもいますので、お肉や刺身をよくかまないで塊を放り込むと
吻合部につまります、食事が下に落ちないときは冷や汗をかくと言います。

食べる前に小さくきざんで出すのがいいでしょう

しかし患者さん本人の実体験に基づくのが良いと思います

手術前と手術後、からだの作りがかわり、
食に関しても好物だったのがだめになったり
だめだったのが好物になったり。

人間よくできたもので、実際は学習していきます

「神様は乗り越えられない試練をあたえない」
といいます

すべてを全員が乗り越えられるわけではありませんが
前向きにがんばりましょう





by kenzaburou41 | 2019-02-17 15:32 | 手術後のアフターケア | Comments(0)

胃癌を見落とさないために

術後にきをつけること、ということで
「食道癌術後の患者さんの定期検査の内視鏡をどうするか」

の依頼原稿が参りまして。

いつもの咽喉頭観察は普段通りにかきますが

食道癌手術では「亜全摘」といって一部の食道がのこって、胃をつりあげて
その残った食道と胃をつなぐのが一般的です。

よって残った食道、胃にも新しく癌ができる場合がございます。

若くして食道癌になって、ピロリ菌も住んでる、というかたは
胃癌があとからできることもありますので

内視鏡検査は必須。

しかし術後の胃には結構前の晩にたべていた食事がのこっていて
検査の時によく見えないこともしばしばございます。

せっかく検査をうけるのに「見えませんでした」ではもったいないですから

お腹を空っぽにして内視鏡検査に望みましょう。

前日の夜から食事はスープのみ、昼も消化のいいものをとって
翌日の内視鏡に望みましょう

検査は経鼻内視鏡で咽喉頭をよく見てもらうのが
だいぶ世間に浸透して参りまして、

もしまだやったことがない、という患者さんは
主治医の先生に聞いてみましょう

もしかしたらやってくれるかもしれません





by kenzaburou41 | 2019-02-14 20:08 | 手術後のアフターケア | Comments(0)

アップリード

口から食事が十分にとれない
っていう食道がん患者さん

を栄養面でサポートするってのは大事なことで

なにせ胃が半分くらいに大きさになって
長く引き伸ばされているので一回に食べられる量が
減り食べても食べても太らない

あるいは再発して抗がん剤や放射線を受けなきゃいけない

まだ術後十分に回復しているといえないのに
さらに身を削って
強大な敵と戦わないといけない

いろんなメーカーが医療サポート事業に熱心で

このほどTERUMOから
超高濃度栄養食、「アップリード」が発売

1mlあたり4キロカロリー

100mlで400キロカロリー

ウイダーインゼリーのようなチアーパックに入って
スプーン2杯分で120キロカロリー

どろっととろみもついてて
誤嚥しやすい高齢者や、食道癌術後の患者さんの
栄養サポートに

いいんでないか

脂質49%
炭水化物37%
タンパク質14%

1日2パックまで推奨、3パックはとりすぎですから止めてください

いろんな製品がでてて

普通に好きなものをうまくたくさん食べれるのが一番だけども

このアップリード
リンゴ味とソーダ味の2種類

おためしあれ









by kenzaburou41 | 2018-08-07 18:40 | 手術後のアフターケア | Comments(0)

優先順位

食道癌の術後ですが

「手術直後、もしくは1週間後にに内視鏡で吻合部を観察する」

のは一般的ではなく、多くの施設は術後透視(造影剤を飲んで)
で縫合不全の有無を確認する、のが一般的です。

内視鏡で圧がかかると、せっかく、くっついてる縫合部分が
ほつれて縫合不全が生じる可能性を心配する、のが最大の理由です。

実際やってみるとそんな心配はそうありませんが。。

ではどのタイミングで内視鏡をやるか?ですが

「食事がつかえてたべものがとおりにくい」
と訴えた時、術後2-3か月後に吻合部狭窄の拡張のため

それがなければ、癌の再発がなくて、お元気で
そろそろ術後1年たちますし、

のどの癌や、胃癌ができてないかを一応しらべときましょうか
ってことで術後1年目にやる、

という事が多いです。

しかし、その1年の間に再発した、
抗がん剤治療をしている、放射線をあてている
となると

「再発した病気」もしくは「再発を危惧する病状」
への治療が優先されますので

気が付いたら内視鏡を全然やってない

ってこともありうる話です。

とくにステージⅣに近い状態で手術を受けた方は
高率に再発が予想されますので

むしろCTやPETでどこか転移がおきないか?
を調べるのが主体になります。

あくまで内視鏡は「食道癌が再発なくおちついていて、
その後の起きるかもしれない重複癌の検査」
ですので、優先順位は低くなります。

とはいえ、

元々切除不能で、バイパス、ケモ、ケモラジ、でうまくいってて
1年もたないだろうな、とおもってたら3年元気にされてて

あれそういえば内視鏡やってなかったな

って方に下咽頭癌が進行して見つかる

ことをつい先日経験したので

1年も術後内視鏡をやってないかたは

「内視鏡はやらなくていいでしょうか?」

とお伺いをたてるのもよいとおもいます。






by kenzaburou41 | 2018-04-30 15:31 | 手術後のアフターケア | Comments(0)

術後透視

「食道がんの術後1日目、内視鏡やってます」

声帯が動くか、吻合部の具合、胃管の色調、蒼白やうっ血はないか、血流は問題ないか

問題がなければ3日目から氷なめを開始

8日目にまた内視鏡で縫合不全の有無を確認

というように、主に内視鏡の所見を参考にして術後の具合を見て行きますが

そうなったのも約10年前

それまでは造影剤を飲んでもらって、縫合不全はないか、流れはどうか
などをやってました。

今でもそういう施設は少なくないと思います。

患者さんに、術後食べるとどうしてもみぞおちあたりがキュッと痛くなる
どういう状態が知りたいんでどうしてもバリウムで流れを見たい、

って言われて

ああ、そういえばしばらくバリウムで術後の画像見てないわなあ

10年前は皆こうやってたっけな

と思いながらバリウムやって見た。

そうっとバリウムが胃の前庭部にキューっと溜まって
そこが大きく拡張する

もともと胃があれば大きく広がるのだろうけど

細くなった胃はそこまで広がらない

ああそうだなあ、こうやって目で見ると確かに胃が小さくなって
大食いや早食いすると体調がすぐ悪くなるってのが
わかるなあ、、、

と実感。

ダンピングを繰り返す方には、どうしてそうなってるのかを
見せて、実感してもらうのがいいのか、
と納得しまして。

まだまだ患者さんへの「痒いところに手が届く」サポート
は足りんのじゃ。


















by kenzaburou41 | 2018-03-31 07:43 | 手術後のアフターケア | Comments(1)

ダンピング症候群

胃切除後の血糖値の推移

食べ物を貯める能力がへる

一度に大量の糖が小腸に流入

急激な糖吸収が生じ、急激な血糖上昇をきたす。(早期ダンピング)
高張な内容物の小腸流入により高張性脱水
急激な小腸拡張による血管運動神経反射
腸管刺激に張消化管ホルモンの過剰分泌
腸管粘膜の血流増加と脳血流低下
などが食後20分以内に生じる。

これに対しインクレチンと言われるGLP-1(小腸L細胞より),GIP(小腸、十二指腸K細胞)
などの消化管ホルモンが
分泌、インスリンが大量に出てグルカゴンが分泌抑制

そのおかげで今度は2−3時間たってから急激な血糖の低下をきたす。(晩期ダンピング)

RY再建の方がB1再建よりもダンピングが少ない

胃切後の高血糖を鋭敏に反映する指標は1, 5AGで2−3日前の高血糖を示唆する。






by kenzaburou41 | 2018-03-24 21:33 | 手術後のアフターケア | Comments(0)

食道亜全摘と胃全摘

食道癌の手術は食道を亜全摘します。

亜全摘ってことはのどに近い食道は一部のこります。

そして胃を細長い管にしてくびまで引っ張って持ってきます。

「胃は残るんですね」

いえいえ、胃は残るといっても袋がないので、貯めることができません

大食い、早食いはできなくなります。

じゃあ体重もへるんでしょうか

そうです、一年で10キロくらい痩せることは稀ではありません。

先生では胃がんで胃を全部とったひとと
食道を亜全摘したひと、どっちが体重減るんでしょう

う、、比べたことないからわかりませんっ

芸能人みてみると食道を亜全摘した方と
胃を全摘した方

どっちがやせてみえるか、

胃全摘のほうが減るのかしら、、

そういう目線ももたねば

今度調べてみます~

















by kenzaburou41 | 2018-03-15 12:32 | 手術後のアフターケア | Comments(0)

咽喉食摘後の嚥下リハビリ

喉頭癌、下咽頭癌、頸部食道癌
で声をうしなう手術

咽喉食摘

いんこうしょくてき

咽頭と残った食道の間にはお腹から小腸を部分的に切り取り

咽頭ー空腸ー食道の順にたべものが通過していく

この空腸は血管も動脈、静脈とも周囲の血管に縫合するので

[遊離空腸(ゆうりくうちょう」と呼ばれております

この状態となって術後だいたい1週間後くらいから
いちおう食事はできる状況となりますが

最初のうちはなかなかバクバクは食べられない
のが一般的です。

この時息をする場所は胸骨のちょっと上に
気管に穴をあけて行います

ざぶんと温泉に肩まではいるとこの
気管孔に水が入ってきますので、肩まで
つかれないという不都合が生じます。

食べ物をたべるルートと
この気管(空気のとおりみち)は分断されているので
誤嚥をきたすことはありません

しかし食べ物がこの遊離空腸の中で停滞することがある
ので「のみこみにくい」「したにおちていかない」

鼻から水分や食べたものが逆流する

といった症状が生じます

術後2週間くらいはなかなかうまくいかない
のですが、

これがしばらく時間がたつと
[たくさん一度にたべない」「急がない」
などの工夫を凝らすようになって

自然と食べ方を習得するように思います。

こうした食べ方の指導も「がんリハビリテーション」の1つです

ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2017-08-19 15:17 | 手術後のアフターケア | Comments(0)

逆流防止手術

胃管再建術後、癌の再発はもちろん心配ですが

患者さんを悩ます術後の合併症に残食道の食道炎があり

これを回避するにはPPIを飲んだり

体を起こして寝ましょう

でもやっぱり制約がある

これに対し、胃を温存して回結腸で再建するとバウヒン弁が
逆流を抑えてくれるので残食道炎が回避できる

という術式を選択する施設もある

でもやっぱり胃管再建のほうが楽だし

胃管でしかも逆流しないためには?

っていうことで、胃管後壁に内視鏡的に土手を作って、上に
戻ってこないようにするという手術手技の発表がございました。

まだ1例目ですけど

たしかに消化液が口側にもどらないし、
残食道炎もできてない

へ〜っ

これは素晴らしい方法だ!

と感心。


言われたらああそうか、と思うけど

逆に言えば今、何か困ってること

でだれもが気づいてないこと

を書いていけば

ヒントがみつかる












by kenzaburou41 | 2017-06-15 21:54 | 手術後のアフターケア | Comments(0)

吻合部狭窄の治療

食道癌術後の狭窄
ときどきございますが

その吻合部狭窄をへらすというより

吻合部狭窄になった人の拡張回数を減らす試みとして
ランダム化比較試験が行われ

15mmのバルン拡張+プラセボ

15mmのバルン拡張+ステロイド局注

の2群での前向きランダム化試験

結果 プラセボ群の拡張回数4回、ステロイド群2回で
有意に回数を減らせたとのこと。

ステロイドを深くうつと穿孔する可能性があるので拡張し、
裂けた裂傷部分の近傍に打っています、胸壁前再建例は注意してます、とのこと。

とは言ってもステロイドを打たなくても、
拡張回数4回ですんでるならば概ね許容範囲かも。

こつは初回狭窄の時からステロイドを打つ

何十回と狭窄、拡張を繰り返す
難知性狭窄になるまえに手を打つということか


覚えて置かねば〜

ステロイドが効果があるということは明白

狭窄の予防という点では
術後1ヶ月目くらいにステロイド打っておけば
狭窄しないのだろうか。









by kenzaburou41 | 2017-05-14 06:23 | 手術後のアフターケア | Comments(0)