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カテゴリ:放射線治療( 22 )

治療関連死

JCOG 9906 ステージⅡ,ⅢへのCRT

照射範囲:手術と同等の3領域、ロングT

領域に40Gu
原発巣+リンパ節に追加20Gy

前後対向2門の2次元照射

骨髄抑制の副作用のために2週間の
放射線治療予定休止期間を設ける

CR率74人中46人(62%)

なるも、3年生存44.7%
5年生存36.8%

問題となったのは晩期毒性で
治療関連死亡が4例(5.3%)

うちわけ
治療開始から3.1ヵ月 食道穿孔による心外膜炎

治療開始から8.5ヵ月 放射線性肺臓炎

治療開始から22.5ヵ月 放射線性肺臓炎

治療開始から27.8ヵ月 胸水、誤嚥性肺炎から敗血症

いずれも心臓、肺合併症で死亡。

ケン三郎も、放射線で癌が消えたのに放射線性肺臓炎で
あれよあれよと呼吸不全となり、なすすべもなく
亡くなった患者さんを経験していますので

放射線治療も手術と同じくらいリスクがある

と思ってないといけません。


この経験から
放射線治療の照射の当て方(場所によってあてる範囲を変える)
線量、できるだけ続けてやる、うまくいかなかったときに速やかに
救済する

などのケアを行い
JCOG 0604 (TS1+CDDP+RT)により

「安心安全なケモラジ」をめざし治療を重ねています
とのこと。

放射線治療も発展途上(治療関連死をもっと減らし、成果をあげる)
手術もまだまだ発展途上(在院死亡3.4%を減らす)

すべては 質の高い医療の構築のため

安心してみなさんにいい治療が届けられますよう


会費13000円払って
皆さんにお伝えする~っ


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2014-07-04 22:47 | 放射線治療 | Comments(0)

放射線治療のメリット

放射線治療のメリットはなんといっても

「効く人には絶大な効果を発揮する」

であり、食道を切らずに済む、ある程度元の生活
を維持できる

大食いだって早食いだってできる

だったらみな、放射線を選ぶのが普通じゃないのか?

メスで体を切り刻む?胃を細い管にして持ち上げる?

体を起こして寝る? 一日何度も食事をとる?

そんな生活冗談じゃない

そう感じる方もいるでしょうし、

もう年だし、、、手術は受けたいけどいろいろ
余病があって、、というかたももちろんいる

問題は「効果があるかどうか」があるていどわかったとしても

100あった癌が0になるかどうか
までは誰にもわからない

という点で。

組織をとってきて証明できない以上は定期検診で
チェックするしかその情報がえられない

ということになります。

じゃあ、頻回にチェックすればいいか

というと、毎月内視鏡CTをやる
というのは非現実的。

「治ったように見える」でものすごく安心したのに
数か月後にあっという間に再発し、

「しかも切除不能、遠隔転移出現、もう手術できません」

え、、、え、、、っ

と驚いているうちに

「うちでなくても緩和ケアはできますから、他の病院を
自分で探してください」

こんなはずでは、、

という展開。恨むなら食道がんを恨んでください
といわれても、もう少し何か手立てはなかったものか

最初の選択で手術を回避した場合は
そういうことも含めて起こりうること

それを知ったうえで選ぶ必要があります。

放射線を選ぶということは、もう2度とそこに
放射線はあてられない

ステージⅡ,Ⅲではやや手術より
成績が劣ります

人生一度きりの選択です。

よく考えて選びましょう


ぽちっとな

by kenzaburou41 | 2014-06-02 23:13 | 放射線治療 | Comments(0)

放射線と高圧酸素療法

がんに対する放射線治療後に、時に正常粘膜が「ただれる」ことがあり、治療に難渋することがあります(晩期放射線障害)。晩期放射線障害に対する高気圧酸素治療の有効率は高く、米国では高気圧酸素治療の適応疾患中、晩期放射線障害患者さんが最多を占めます。子宮頸がん、子宮体がん、前立腺がんに対する放射線治療後に、直腸・膀胱からの出血を生じるなどの晩期放射線障害に対する高気圧酸素治療は有効率が高く、放射線性顎骨壊死に対する有効性も報告されています。

へえ~、、、

知らなかった、、

うちでも是非とりいれねば。

ぽちっとな

by kenzaburou41 | 2014-05-23 21:19 | 放射線治療 | Comments(0)

食道が狭くなる

食道癌で放射線治療を受ける人も多いとおもう。

特にステージⅠとステージⅣ
は一方で手術しなくて治る

一方は手術できないほど進行して見つかった

状況は違うけど

頼りになる治療に間違いない。

照射の問題点として晩期毒性
(遅れてから起きる問題)
があげられる。

心のう水の貯留
胸水貯留
放射線性肺炎
が主で

ときに食道全体が細くなる
=食道狭窄

を来す事がある。

もともと長い距離に癌があったところは
そこが全体的に狭くなるので

ESD後の狭窄や術後の吻合部狭窄よりも
距離が長い狭窄になる事が多い。


この距離の長い狭窄がくせもので、
内視鏡で拡張してもすぐまた狭くなってしまう。

ITナイフで切開を入れる、といっても
膜様狭窄ではないからなかなか。

完全狭窄になって、水も通らない
癌は無くなったのに食道がつぶれて
通らない

この時のステントもかなりの危険を
伴う。

入れた直後はいいがしばらく経つと
食道が裂けて出血したり、穴があいたり

放射線治療後のステントは非常に怖い

患者さんにとってはわらをもすがる
気持ちだろうけども

なかなかうまく拡げるのが難しい。

ここで手術を選べる人はいいけど
手術はサルベージ手術。リスクも大きい。

手術ができなければ食べられないまま
余生を過ごす

人間にとって食べることができないで
あとの人生を送って下さいというのは酷。


「負担が軽く、かつ今までの日常を取り戻す」

そんな治療を目指して
日進月歩ですわ


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2014-01-26 01:10 | 放射線治療 | Comments(0)

食道がんは放治に限る

がんは放治に限るの近藤誠先生、夕刊フジに登場~

勘三郎さんの手術後死亡に関連して

「日本は医師不足といわれていますが実は余計な分野に医者が多いだけです。

食道がんもその1つで、手術をする外科医は2000人もいます。

外科医が手術をしたがり、多くの患者が手術においこまれているのです」


勘三郎さんは手術によって誤嚥性肺炎をきたし、
肺の細胞がやられました。なにもしなければ1年以内ならほぼ体力は
おちず、亡くなることもありえません、歌舞伎座のこけらおとしには
十分に出られたと思います。


というご意見。
by kenzaburou41 | 2013-07-11 13:19 | 放射線治療 | Comments(2)

10年前

10年前はというとちょうど、
食道癌に対する抗がん剤と放射線が脚光を浴びて

「手術とケモラジ、どっちを選ぶ?」

がシンポジウムの議題にあがり

「もう食道癌に手術するなんて意味が無い」

とまで言われた時代。

その後に,切除可能食道癌への治療成績が
明らかとなって、だんだんケモラジは下火
となり

そうはいっても、手術を希望しない
患者さんがある程度いるわけなので、
いかにケモラジの成績を手術に近づけるか、

ご苦労があって,今度の食道学会でも

「占拠部位によって照射野を狭くする」

「放射線はなるべく続けて行う」

「再発したら手術もしくはESDで速やかに
救済する」

など、丁寧に経過を追う事によって
手術と遜色ない成績が得られた、という。

でも手術とケモラジ+手術の成績が同じだったら

ケモラジする意味あんまりなくない?

と当然思うわけで

相当ケモラジになれた施設でかつ
サルベージ手術をたくさん経験している
施設で、かつ、条件がすごくいい人の集団

という縛りの中での成績なので

一般的にこれを勧められるか、というと
またそれは別の問題。

食道癌の治療は、そうはいっても個別の事情
で,選べる治療が限られることは
よくあること。

いろんなことにアンテナを張って
よりよい治療法の確立、

今日より明日がいい治療を提供できますように。


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2013-06-21 00:10 | 放射線治療 | Comments(0)

予防照射の功罪

食道癌のステージⅠ

ESDとケモラジを組み合わせて根治をめざす

という治療法がありまして


手術治療と匹敵するんじゃないかと、その
研究がすすんでおります


さてこの場合、首、胸、腹のもしかしたら
転移しているかもしれない

でもしてないかもしれない

そういうところに放射線をあてるわけで


心臓や肺にあとから影響がでて
重篤な肺炎をきたしたり、心不全、不整脈、突然死

いろんな晩期毒性、後遺症が問題になっております。


その問題の一つに 頸部照射後にでてきた
下咽頭がん、喉頭がん、頸部食道癌

早期にみつかれば内視鏡治療で対応できますが

早期にみつけられないと、放射線があてられず

大きな手術が必要になる場合があります。



放射線治療は一度当てたらその場所にはもうあてられない
という決まり事があって


あてるときには後々発生するかもしれない
後遺症についてよくよく考えなきゃいけないのと


あてたら、あてた場所にでてくるかもしれない
二次がんをできるだけ慎重に見ていくひつようがあります


つい先日。

食道癌(胃切後、結腸再建)で約20年前手術 

10年前に下咽頭癌の内視鏡治療をうけ

さらに頸部リンパ節転移、局所再発を再切除、

再建結腸に癌ができてそれも切除、

さらにさらに残胃にも癌ができてそれも切除

「この病院のおかげで長生きできました」

という患者さんに遭遇。


食道癌で長生きできるようになったことでわかってきた
新たな問題ですので


「もうこなくていいです」


といわずに、細心の注意をはらわねば。
by kenzaburou41 | 2013-04-29 10:18 | 放射線治療 | Comments(0)

間質性肺炎

放射線治療のいいところは

食道を切らずに治る可能性が3割強あること

手術で痛い思いをして、大食い早食いができなくなる

逆流予防に体を起こして寝る

体重が減る

体に劇的な変化が加わるのに対して

放射線はうまくいけば、治療後数か月で癌が小さくなり
内視鏡で見ると治ったように見える


問題はそのあと。


放射線が生じる後から来る後遺症


間質性肺炎。


「なんとなくだるくて、呼吸も苦しくなって、
食欲もわかないんです、今日は熱もでてきました」

と問い合わせのお電話。


常に、最悪のことを想定しながら
考える。



「明日でよさそうですね、水分を多めにとってください」

でいいのか

それとも

「検査しないとわかりませんから、遠方でも来てください」

なのか。



あとでこんなに重症で大変な思いをするなんて、、

というほどの悪化した状態でいらっしゃることもあります。


なにか心配があれば
我慢せずに相談しましょう
by kenzaburou41 | 2013-03-03 22:14 | 放射線治療 | Comments(0)

心不全

ステージⅠ食道癌で

明らかにSM癌だったし、胃の手術もしてた高齢の
患者さんで

放射線単独で治療をして

癌が消えずに遺残。

サルベージESDをして

癌が治ったと思いきや

CTで胸水、心嚢水が増えてきて、なんとなく心配、、
元気が無くなってきたかな

「通院がしんどいので、家の近くに通います」

っていって紹介状を書いた矢先。


患者さんの奥様からお手紙が届き。


「心不全で苦しむこともなく、静かに息を引き取りました」
とのこと。




う~ん、、、癌は確かにコントロールされてたと
おもうけど、ちょうど心臓にも放射線があたって
気にはしていたのだけれども。。。

放射線の晩期毒性を減らす工夫は
しているのだけれども


癌が死滅するわけだから、正常組織に
まったく影響がでない、というわけにも
いかないのかも。


残念、、


でもよくがんばりました。
by kenzaburou41 | 2013-02-05 20:36 | 放射線治療 | Comments(0)

術前化学放射線治療

日本では進行食道癌に3領域郭清を含む
食道切除再建が行われており

手術関連死亡も2%まで減り

手術もより安全に行われるように
なってはいるものの

一方で手術だけでは太刀打ち出来ない
進行した食道がんも経験するわけで

「外科治療」と「抗がん剤」「放射線」
をどう組み合わせるかが
課題。

海外では術前の補助療法が以前より
検討されており

最近では術前に放射線と抗がん剤を
つかいましてそれから手術をする

というような作戦もある。

このときのCRTは5FUとシスプラチン。

照射線量は20〜50Gyと施設によって異なる

海外では、腺癌が多く含まれており
日本での治療と単純に比較はできません、
術前CRTがいいという報告もあれば
そうでないという報告もある


日本では 切除可能例を対象とした
RCT46例が2006年に報告されていて

5FU+CDDP+40Gy後に手術した群と

手術群で各23例づつに振り分けられ

CRT群では3例が手術に行く前に遠隔臓器
転移がみつかって手術にたどりつけず

CRT後切除例の組織学的評価は
Grade3(癌が消えた!)=3例
Grade2=6例
Grade3=11例

CRT群ではリンパ管侵襲と脈管侵襲が
手術群より有意に低率

手術群の5年生存率41%
術前CRT群の5年生存率57%
P=0.58で統計学的有意差はなし

CRT群の治療後再発は9例
手術群は14例

再発形式

CRT群:臓器再発6例、リンパ節再発+臓器再発3例
局所再発1例

手術群:リンパ節再発6例、臓器再発4例、
リンパ節+臓器3例、局所再発1例

CRTがよく効いた症例は5年生存率86%
効かなかった症例は30%で有意差あり
(P=0.02)

Grade3=100%
Grade2=83%
Grade1=30%

術前CRTが良く効いた症例は
手術と組み合わせる事で
予後がよい

よって術前にそのCRTの効果が
ある例とない例を選ぶことが
今後の課題。

と結論。


ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2013-01-25 06:30 | 放射線治療 | Comments(0)