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カテゴリ:サルベージ手術( 12 )

進行食道癌の治療戦略

来院したときにすでに肺や気管支との交通があって
根治切除が難しい、というときに

抗がん剤、放射線を行う、

というのが標準的な治療法ですが

先に食道バイパス手術をしてから

食べることをまず確保して、抗がん剤、放射線をやる、

というような戦略もまたありまして。

手術、抗がん剤、放射線をどう組み合わせるかは
人それぞれです。

個々の状況でなにがベストかを考えながら治療が進みます。


バイパスやりました。

放射線抗がん剤終わりました。

幸い、放射線がよく効いて癌は小さくなったようです。



さて、ここでも選択肢が3つあります。


1)癌が治ったように見えるくらい小さくなっている、
しかも食べられているのでしばらく何もしない

2)抗がん剤がよく効いていたから抗がん剤を継続する

3)がんが消えたかわからないが、今なら根治切除が
できるかも、、という可能性にかけて残った食道を
取りに行く


さて、ケン三郎の施設はどれを勧めるでしょう?


手術があまり得意でない、腫瘍内科が
経過を見ている、なら2)だとおもいますが


CRになったように見える=半分は再発する


こともわかっていますので、

3)の食道切除を勧めています。


問題はきれいに癌をとりきれるか、というところ。

ここで癌がのこってしまうと、あとにはもう有効な
治療が抗がん剤しかのこってないわけですので

明らかに取り残しそう、、、な場合は手術を勧めません

1)の経過観察もなくはないのですが


放射線でたたかれてそれでも残った癌は
強力な反撃をしてくることがあります


ゆえに、チャンスはそうない、とおもって
放射線治療の後遺症がないことを確認できたら

よく相談して、治療方針をたてましょう
by kenzaburou41 | 2012-08-26 00:59 | サルベージ手術 | Comments(0)

サルベージ手術の時期

切除不能進行食道癌の治療ですが

まず肺や肝臓,骨といった遠隔臓器に転移している
ステージⅣb期

この場合は「全身病」と考えるので治療の主体は
抗がん剤が中心で、大きな手術が適応になるのは
よっぽど治療がうまくいって、遠隔転移のコントロールが
ある程度ついている場合に限られます。

「切除不能」で周辺臓器に浸潤している場合。

一般的にリンパ節転移が8個以上ある
食道癌は治療成績が良くない
ということが分かっていますので

抗がん剤、放射線を駆使してある程度
癌を小さくする必要があります

ところがこの効果には
個人差があって

みんながみんな効くわけではありません

さらに1度小さくなっても
癌細胞が0にならない限りは
また必ずぶり返します。

放射線と抗がん剤で小さくなったけど
0にならなかった、残ってしまった
というときに、「癌を治す」治療を
サルベージ(救済)手術と言います。

通常の手術より、放射線があたった
あとの手術は危険度も高く、
合併症も高率に置き、さらによっぽど
安全に手術をしなければ命を落とすこと
もあります。

それだけ危険もある手術ですから
「やっただけの効果」が期待できなければ
手術を薦められません。

治療して効果はあったけれど、
どうも完全に切除はできなさそうだ

という場合はサルベージ手術の
適応にならない

手術しても、それに見合うだけ
長生きできなければ,
最低でも半年は生きられること
が推定される場合が手術の適応
です。

ですので
抗がん剤、放射線で今治療している
方が

癌が小さくなって、手術が出来る

という所まで全員がたどり着ける
わけではありません

放射線が終わって1ヶ月。

放射線終わった後の,独特の倦怠感
から回復し

さらにその時点で「癌がとりきれそう」
と判断した場合に,
外科医が「勝ち目がありそうですから、
手術しましょう」となります。

また、うんと効果があって癌が0になった
ように見えるという場合には

「もうすこし抗がん剤を続けてみましょう」

という作戦もありますので

まずは「治療効果がどれくらいあったか」

「手術ができそうか、意欲があるか」

「治療に前向きか」

いろんなことが総合的に判断されます。

「切除不能進行がん」の場合、
放射線が終わっても

実際は治療が始まったばかり

今後は、個々の状態で作戦も変わります。

よーく主治医の先生
と相談しながら、治療を
続けましょう



ぽちっとな
by kenzaburou41 | 2012-08-04 00:55 | サルベージ手術 | Comments(0)