人気ブログランキング |

<   2019年 02月 ( 27 )   > この月の画像一覧

食道術後の再建術式

問題

正しいものに〇、間違いに×をつけよ

遊離結腸をもちいて再建するときは必ず逆蠕動方向につなぐ

空腸の栄養血管のほうが細く、直線的なため有茎結腸再建より有茎空腸再建のほうが挙上性にすぐれている

胃管にて食道亜全摘後の再建中胃管血流不良を認めたため、スーパードレナージを行った

頸部食道癌にたいし、遊離空腸による再建後の患者が食後のつかえ感を訴えた。器械吻合が原因であることも
十分に考えられる

頸部食道癌に対する根治術後の再建において胃管再建は行うべきではない

結腸や空腸などを食道再建に用いる場合は胃がん合併患者あるいは胃切除後の患者にかぎる

胸部食道癌根治術予定の患者が胃の温存を強く望んだため、結腸をもちいて再建予定とした

食道胃管吻合の場合、縫合不全を予防するために器械吻合ではなく手縫い吻合とした

食道胃管吻合の場合、血行不全による縫合不全を予防するため、スーパードレナージだけではなく
スーパーチャージも追加した

下部食道胃噴門側胃切除例において、食道胃吻合を行った患者にPPIを投与した。


さて何問正解?




by kenzaburou41 | 2019-02-28 20:32 | 消化器外科専門医への道 | Comments(0)

答え

食道切除後の胃管再建時に幽門形成は必須である ×  かならずしもいらない

右胃大網静脈と左胃大網静脈管の交通枝を温存しないことは胃管の血流不全の直接の原因とはならない  〇

食道再建術における吻合法の成績は器械吻合のほうが手縫いよりも優れている ×  わかってない

食道亜全摘後胃管再建における胃管の短胃動静脈と頸部血管の吻合は胃管の血流を有意に改善させるが 
縫合不全は減少させない   × 縫合不全も減る

胃管のスーパードレナージを行うことは動脈血流を改善する可能性がある  〇

頸部食道切除後の本邦における第一選択は胃管再建である  ×  遊離空腸

胸部食道癌に対する食道亜全摘後で胃切除後や胃がん合併時、胃を温存する場合は 
有茎結腸再建が有用である                 〇

下部食道噴門側胃切除における食道胃吻合は術後逆流性食道炎の発生が問題となることが
おおく、対策を要する   〇

遊離腸管の壊死率は胃管壊死率の5倍とも報告されている  × 10倍

遊離空調は縫合不全を防ぐため、かならずたるませた状態で吻合する。 × まっすぐ

また野望に近づいた


by kenzaburou41 | 2019-02-28 12:45 | 消化器外科専門医への道 | Comments(0)

誤嚥性肺炎を繰り返す方へ

食道癌手術して10年、15年、20年

だんだんと老化がすすみ、70代後半~80代前半

普通に生きてても、「肺炎」は直接死因となる病気であり
癌を克服したかたが、命を落とす要因のなかではナンバーワン。

「病院にかかっていたのになんで・・」

いえいえ肺炎は立派な病気でございます、病院に通院していたから
治るものでもございません。


気管食道学会でこのたび、めでたく賞をとったのが
下記の抄録

「誤嚥性肺炎に予防に黒コショウを」
という内容。

誤嚥予防にはさまざまなものが報告されているが,療養型病床群においてはそれらの対策が十分に行えないのが現状である。われわれは誤嚥予防として黒胡椒に注目した。黒胡椒は咽頭へのサブスタンスPの放出を増加させることにより嚥下反射を改善して誤嚥を予防することが報告されている。今回,黒胡椒そのものを使用して誤嚥リスクを減らし抗菌薬使用および誤嚥性肺炎発症率を低下させられるか検討した。【対象】当院療養型病床群に入院している患者35名のうち32名。【方法】患者を2群に分け,60日ごとに黒胡椒使用群と非使用群を交換して両群に黒胡椒を使用し,120日間での発熱,抗菌薬使用を比較することにより誤嚥性肺炎の発生率を比較した。【結果】期間中に37.5℃以上の発熱を認めた症例は28例で,2日以上の発熱と誤嚥性肺炎を認め抗菌薬を使用した症例は11例であった。黒胡椒を使用した群は発熱例11例で,抗菌薬使用例は2例であり,有意に抗菌薬の使用頻度および日数を抑制した。【結語】黒胡椒は安価かつ容易に療養型病床群での抗菌薬使用を減少させた。


ベッドサイドに黒コショウ10g程度をガーゼにくるんで、
置いとくだけ

熱が出ても、抗生剤を沢山使わずに軽症ですむそうで。

市販されている製剤を貼るよりは安価でだれでもできる「おばあちゃんの知恵」的な内容で。

療養病棟に「黒コショウを」

食道癌の術後にもつかってみたいところです。





by kenzaburou41 | 2019-02-27 20:53 | 手術後のアフターケア | Comments(0)

手術をうけたくない患者さんへ

食道癌で手術を最初からうけたくない
という患者さんへの治療としては
抗がん剤と放射線治療がございますが

ステージ1で90%は治ったように見えて2-3割は再発、5年生存70%
と最初から手術を受けた場合よりも成績は悪く

ステージ2,3だと60%くらいはいったん治ったようにみえて半分は再発し
結局のところはリスクをかかえて、うけたくなかった手術を命がけでうける
必要がでてまいります。

こんなことなら最初から手術うけとけばよかった・・・

そういう方も残念ながらいらっしゃいます。

でもやっぱり手術をうけたくない

ってかたには「PDT」という治療が残っており

癌が再発して、急速にでかくなる前に治療をする必要があります。


放射線治療が終わってしばらくしてきいたかどうかをチェックしますが
ここで[粘膜下腫瘍様の隆起とびらん」がある場合は、実際は
食道壁の中で癌が勢いをつけて反撃し、暴れだす直前とも言える状態

治療のタイミングをのがせば、もう手はございません、
ということにもなりかねません

今日はPDTの講演を聴きましたが、
癌の再発が疑われるときは
毎週内視鏡をしてチェックするのだそうです。

ま、まいしゅう?

早い人では1カ月で急速に再増殖し、切除不能になることもある

うん、それはよく経験します・・

ですから我々は来週また内視鏡しましょう、再来週もやりましょう

とこまめにチェックをするのをお勧めしています。

へえ~、、

「癌が治ったかどうかわからない」のが放射線治療の問題で
診断するには時間的な経過をこまめに追う、そして
急いでPDT治療に入ること、が食道手術をうけずに救済できる
「生きるか死ぬか」の境目だそうで

なるほど・・・

手術を受けたくないなりに、こまめに内視鏡を受けて
チェックする必要があり

PDTも全国どこでもできる治療ではないのが問題で。

困った方に優しい治療を皆さんが受けられるような体制作りが
重要です








by kenzaburou41 | 2019-02-24 17:45 | 放射線治療 | Comments(0)

ウイルス療法

先日の講演でもおっしゃってましたが、
進行食道癌の治療は 抗がん剤、放射線、手術、さらに新しい治療法と
日進月歩でございます。

体に優しく、癌がなおれば外科医はいらなくなりますが

外科医がいるからこそ安心していろんな治療にとりめるわけでもございます。








by kenzaburou41 | 2019-02-24 17:29 | 新しい治療法 | Comments(0)

頭頸部癌へのロボット手術

気管食道学会の専門医大会がございまして
昨日、基調講演を聴いてまいりました。

ケン三郎のきになるのはロボット手術と、ELPS,ESDとのすみわけでございます。

既に欧米では中咽頭癌のロボット手術は放射線治療に代わる治療として
標準治療化

しかし下咽頭癌に関してはロボット古い機種ではアームがでかすぎで、充分な視野が
得られない

最新のSpならば、一本のアームから3本の鉗子とカメラが出るので
これが普及すれば下咽頭癌へのロボット手術もきっとできるようになるだろう、

とのお話しでございました。

一方日本独自のELPS,ESDはマーキング、局注、剥離といった細かい操作に長け、
「浅いものを薄く取る」「深いものは深く取る」が自由に選択できるため、

お得意の表在癌を早く見つけて、薄皮を剥ぐようにペロンとしかも
短時間で処置ができます。

もちろんELPSもセッティングには時間がかかりますが、ロボットの比
ではございませんし

医療費も時間もかからず、負担も軽い、しかもきれいに薄く取れる

どっちを選ぶかは明白でございます。

しかしでかい腫瘍に関しては出血やらの問題がおきるので
ロボット手術にも利がございます。

表在癌はELPS

でかいやつはロボット

おそらくそういうすみわけになっていくのではないでしょうか?



by kenzaburou41 | 2019-02-24 07:32 | ELPSでのどを守る | Comments(0)

積極的手術療法

昨日は西日本でもっとも沢山の食道癌手術をされている
大先生のご講演がございまして。

タイトルも「食道癌に対する集学的治療の現況と展望~積極的手術療法からウイルス療法まで~」

ということで、たくさんの超進行食道癌の治療経験をお話しいただきました。

超進行癌ですから、「これはもうだめでしょうね」「手術は無理ですね」「緩和ケアでしょうか」

と思うところを、う~ん、こまったな、でもまだ若いし、余力もあるし、なんとかしてあげなきゃ

と作戦を練って治療を組み立てる

食道は進行すると周りに大動脈、心嚢、気管、左主気管支といった
生きていくのに重要な臓器に食い込んで、気道と交通、あるいは大出血による失血死
などの問題が起きる場合がございます。

CTみてぎょっとする、え~っ 

T4というかもう・・・

さてどうするかと

恐らく最強の治療は「最強の抗がん剤」+「放射線治療」
でDCF(70/70/700)+放射線治療で

気管浸潤のある食道癌、呼吸困難で緊急入院、ICU入室、
すぐにDCFを初めて放射線治療も緊急で開始。

時に食道外瘻、胃瘻をまじえ

場合によっては食道バイパス手術をやり先にめしを食えること
を確保しつつ、ケモラジをやり、最後に治療で癌が小さくなったら
サルベージ食道切除。

大動脈への浸潤したものにステント∔CRT
そこで遺残したやつへのサルベージ手術は
ことごとく成績が悪かったそうで、今は気道系への
遺残疑いにサルベージを試みるのだそう。

手術のタイミングがやはり難しく

放射線治療でもっとも小さくなった=壊滅的な影響をうけた
けど全部癌が消えたかどうか、は画像では充分に判断できない
大きく残ったのはわかるけど。

うんと小さくなった場合は、画像で時期をおきながら
追いかけるしかない
1カ月ででかくなるやつもあるし、

実際苦労をしてとりにいったけども
癌は全部消えていた、という症例もある

しかしちょっとだけ残っててやっぱり手術してよかった
という症例もある

こういうのは手術しないよね、、から
いやいや、もしかしたら手術介入する可能性も・・・

と計画をたて

「うまくいったら手術の出番も」

と考えられるのも、ケモ、ケモラジ、手術に全部食道外科医が
関わっているからこそ

遠隔転移がすでにある食道癌は別として
局所進行食道癌、に関しては食道外科医が多いに活躍できる
場であり、積極的手術療法、大いにアグリでございます。

また治療困難だからこそ、
飯を食ってもらい、長生きできるのを実現させる
人に喜んでもらえるというやりがいもひとしお。

「この治療を実現できるのも、私だけでなく、
若い食道外科医やチームスタッフの情熱が全てです」

ということで

最後にはテロメライシンをつかったウイルス治療のお話しも
いただきまして、たくさんの食道専門家の集まる中、
盛会に終わりました。

やっぱりすごいなあ~あこがれます~
まだまだやらなきゃいかんでしょ、ケン三郎

と思って帰ってまいりました。

有難うございました!




by kenzaburou41 | 2019-02-23 07:30 | 集学的治療法検討会 | Comments(0)

舌も見てください

堀ちえみさんの舌癌告白で

経鼻内視鏡やるときにも

「堀ちえみさんのこともあるので、まずは口からみていきますね」

とマウスピースをはずして舌をもちあげたり、左右にふったり、前にべーっと突き出したり

はい、大丈夫ですね、
では鼻からいれていきましょう~

とずーっとやってきたことが
ようやく今、注目されてて。

歯科も医科もえらい先生がTVに毎日のように出演する日々
ではございますが

日頃から備えていれば・・でございます。


by kenzaburou41 | 2019-02-22 12:42 | 食道癌にかかった芸能人 | Comments(0)

食道切除後の再建様式とその特徴

正しいものに〇をつけよ

食道切除後の胃管再建時に幽門形成は必須である

右胃大網静脈と左胃大網静脈管の交通枝を温存しないことは胃管の血流不全の直接の原因とはならない

食道再建術における吻合法の成績は器械吻合のほうが手縫いよりも優れている

食道亜全摘後胃管再建における胃管の短胃動静脈と頸部血管の吻合は胃管の血流を有意に改善させるが
縫合不全は減少させない

胃管のスーパードレナージを行うことは動脈血流を改善する可能性がある

頸部食道切除後の本邦における第一選択は胃管再建である

胸部食道癌に対する食道亜全摘後で胃切除後や胃がん合併時、胃を温存する場合は
有茎結腸再建が有用である

下部食道噴門側胃切除における食道胃吻合は術後逆流性食道炎の発生が問題となることが
おおく、対策を要する

遊離腸管の壊死率は胃管壊死率の5倍とも報告されている

遊離空調は縫合不全を防ぐため、かならずたるませた状態で吻合する。

さてどうでしょう?

スィンキングタイムっ








by kenzaburou41 | 2019-02-21 20:51 | 消化器外科専門医への道 | Comments(0)

320回早期食道癌診断勉強会のお知らせ

320回早期食道癌診断勉強会のお知らせ_b0180148_19011121.jpg
320回早期食道癌診断勉強会のお知らせ_b0180148_19010710.jpg

by kenzaburou41 | 2019-02-20 19:02 | 早期食道癌診断勉強会 | Comments(0)