ほとんどの臨床研修指定病院では
放射線科の医師がCTやMRI PETなどの画像診断を おこない診断結果の報告書を発行している 我々もこの画像診断報告書にお世話になっており これをみて「再発転移はありません」 と言い切ってくれると 「おお、放射線科のお墨付きだ」 と安心するし 「転移の可能性が否定できない」 「半年前にはなかった、明らかに増大しています」 と結果をみて一喜一憂 患者さんも、検査をし次の外来まで 結果を知らされずに待っている時間というのは 「結果が心配であまり眠れなかった」 という患者さんも少なくありません 病棟医であれば、その日にやった検査は 夕方の回診までにチェックしておき 「大丈夫でしたよ」 と不安を安心にかえなきゃならぬ。 相手の立場にたてば、何を知りたいか どうやったら安心できるかはおのずとわかります さてCTなどの報告書 診療報酬上も画像診断管理加算 というものがあって 放射線科の医師の診断読影技術を反映する目的で 設定されています この算定条件をみたすには 1)10年以上の経験のある放射線科医が読影し 報告書をかくこと 2)オーダーした医師がカルテにそれをコピペする ことが必要 オーダー、結果みたよ、次こうするよ、 っていう医療行為を形に残しとかないと いかんっつうこと。 もちろん、自分で画像を確認し、 本当にその読影が正しいのか 結果をみてその診断が正しかったのかを 検証することで きみも、一流の食道外科医になれるっ! がんばろーJ #
by kenzaburou41
| 2013-04-25 23:08
| 診断の達人たち
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ガイドラインによると 胃食道逆流症はロングバレットの予測因子となるものの ショートバレットは関連がみられない よってどのような症例に積極的にバレット食道を疑って 検査をすべきかがわかっていない 内視鏡で検査をすればバレット腺がんがはやくみつかり 死亡率を減らすことが出来るかどうかの検討は、日本では それほど多い病気ではないので、 お金がかかる割にそれにみあう効果がえられるかがわかって いないために、内視鏡検査が重要とまでいえる状況にない 近年ではバレット食道のスクリーニングに AFI や ↓経鼻内視鏡 カプセル内視鏡などが報告されている それ以外にCYTOSPONGEの有用性?? がある。 なにそれ? 欧米では、バレット腺癌の検出に肉眼的におかしいと 思った場所以外にランダム生検、 2cmおき、4方向の生検を行う事が推奨されている いっぽうで効率よく癌をみつけるために インジゴカルミン、酢酸、拡大内視鏡、NBIやAFI OCTや共焦点レーザー顕微鏡の有用性が 報告されている。 がしかし、実際のスクリーニングで バレット食道の早期癌を 見つける事はほんとに少ない気がする。 頻度が多ければそこに注意しなきゃ~っ とおもうけど、そうでないとそこばかり 注目しても、、、 とおもう。 でも良く診ようっと ぽちっとな #
by kenzaburou41
| 2013-04-24 19:38
| バレット食道
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多くの臨床研修指定病院では入院医療費について
DPC(診断群別定額払方式)が導入されている。 この場合、入院中の検査、投薬、注射、処置などの費用は おもな病名で決まる定額制、つまり包括評価となる。 医学管理料のうち、手術前医学管理料と手術後医学管理料は 包括の範囲となるが、それ以外は包括の範囲外なので DPCであろうとなかろうと、医師はカルテを書くことをさぼっては ならない 状態によっては、有る一定の日数を超えた所から 出来高制になってしまうのでカルテは診療報酬の根拠にもなり 患者の状態を誰が見ても分かる記録であるので 必要なことを書き残すことが重要なのである。 手術記録も、ただ書きっぱなしではなく 次の手術の前によみかえし、 手術のポイントを押さえておくと、手術が進む。 一つ一つの積み重ねでいつか、食道癌の術者を 任されるひもくるだろう でも、その先、食道癌の手術をだれか下のものに やらせる,という段階はもっとレベルがたかいし 一人一人定型的な手術、というのはないので 場面場面で応用力を高めて行かねばならぬ。 「もうこの領域で学ぶことはありません」 ということはなく いつまでも勉強~ ぽちっとな #
by kenzaburou41
| 2013-04-23 19:44
| 研修医のみなさんへ
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術直後,退院してからは栄養チューブが詰まったり
食事が食べられない、吻合部が狭くなった、ダンピング を起こした、寝ると明け方に喉に苦い水が上がって来た などなど様々な愁訴が現れます 2年くらいたつと訴えが減り、その後は 再発がなければ元気になります 脳が細くなった胃になれるまで約3年 かかるといわれていて、それまでは 食べる量、スピードがなかなか安定せず 「わかっちゃいるけど気付かないうちに 早く食べてしまった、よく噛まないで のみこんだら,詰まって大変だった」 などの症状を時々起こします。 再発ですが、だいたい1年以内に起きること がおおいです 早い人だと術後3ヶ月目のCTで既に 転移がわかることもあります。 1年以内の訴えの増加は再発の現れ のことが少なくないので要注意です。 リンパ節転移がなかった症例が転移再発を 来す事は稀ですが 転移リンパ節が多いほど再発しやすく また 1個でもものすごくでかいリンパ節転移 のあった方や 頸、胸、腹の3つの領域に転移がおよんでいた かたは再発が起き易いため、要注意です しかしながら、術後の抗がん剤は再発時期を 送らせるものの、再発を防止できる、とはいえない また、最終的に長生き出来たかというと、 術後化学療法の有無で生存期間が変わらない ということもわかっており これにいまでは術前に抗がん剤をやる ケースが増えていて 術前もあんまり効かなかった、 という方でリンパ節転移がたくさんあった 方に次の抗がん剤がホントに期待出来るか というとこれまた難しく 再発を早い段階でみつけて 出来る限りの対策を個別に考える もちろん手術時にしっかり目に見える癌を 体外に摘出しておくことが大前提です ぽちっとな #
by kenzaburou41
| 2013-04-21 23:47
| 小ボスの外来診療マニュアル
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消化器外科医といいながら 食道外科は頸・胸・腹の3つの領域の手術を 行います 頸のリンパ節郭清もまた食道外科医の お仕事でありまして 手術の時に郭清しなかった、 あるいわ郭清したのにその近くからでてきた と言う場合の再発のときも手術に携わります ここで切除がきれいにできるかどうか がのちのち、命に関わる事で 周囲には頸にむかう大きな太い動静脈が走っております 下の方には腕にむかう血管神経 さらには反回神経、迷走神経 だいじな血管、神経が密集しております 右の反回神経は気管にたいし斜めに入ってきますので 甲状腺の下極で、おそるおそる剥離をしてこまかい動脈の 下方に神経はでてきます。 神経の剥離は神経に平行に剥離すると,簡単に道がひらけますが 血管の剥離みたいに垂直に剥離すると神経を痛めることになります 神経に平行にを心がけて ぽちっとな #
by kenzaburou41
| 2013-04-20 16:22
| 手術メモ
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